議事録初心者が作成の際に気を付けていること。

こんにちは、寝てタイガーです。

配属されてから最初に任された仕事はプロジェクトの定例会の議事録作成でした。

プロジェクトではクライアントにプロジェクトの進捗状況の報告を行う定例会が週1回のペースで行われます。

実際会議の場には出席しないのですが、リアルタイムにインターネット会議で会議内容を聞きながら、 会議内容をメモして、会議の記録として議事録にまとめます。

これまでの職歴でまともな会議に参加したこともなければ、議事録も作成したこともなく 参加し始めてから3回ほどは内容が全く頭に入ってきませんでした。

定例会が終わって、議事録を作成して提出しても文章の表現などの修正指示の赤ペンが大量に入れられていたり。

ひどい時は1つの議題内容丸々修正されていた時もありました。

1か月が過ぎ何とか議事録作成のコツのようなものが分かってきたのでまとめておきます。

議事録とは

まず私の場合、「議事録」がどんなものなのか、何の目的で作成されるものなのかが分かりませんでした。

調べた結果、議事録とは「会議にて議論された内容や取り決められたことなどを記録したドキュメント」であることが分かります。

プロジェクトによっては、定例会にて前回の定例会の議事録をクライアントに共有することで議題内容の振り返りをすることもあります。

議事録は「クライアントに提出する納品物」でもあります。

議事録の目的

続いて、議事録の目的です。

何のために議事録を作成するのか、という部分なのですが、1か月経ってこの部分が非常に重要だと分かりました。

なぜかというと、この部分が議事録作成において達成する項目だからです。

言い方を変えると目的が満たされていない議事録はいくら修正しても何度も修正を要求されることになります。

当初議事録を作成し始めた時には細かい作成方法のテクニックにばかり目が行っていました。

でも、細かいテクニックをいくつも覚えるよりは、大元の目的を正しく理解する方が遠回りに見えて 結果的には近道だったように思います。

定例会の議事録作成の場合は、おおよそ議事録作成の目的は以下に集約されます。

  1. 決定事項、宿題事項(課題、タスク)の記録
  2. 会議の内容の情報共有(会議に参加していない人、もしくは第三者に情報を共有するために経過や結論を伝達する)

会議前に準備すること

目的を理解した後で定例会の前に準備しておくことをまとめました。

  • 配属先で使用されている議事録のフォーマットを確認しておく

議事録のフォーマットがない会社もあると思いますが、それなりの規模の企業であれば、議事録のフォーマットがあると思います。 できれば定例会前に議事録のフォーマットを手に入れて目を通しておきましょう。 会社によってフォーマットの細部は異なるかと思いますが、主だった内容は変わらないかと。 会議名、開催日時、開催場所、出席者、受領資料、提示資料、決定事項・宿題事項(クライアントと自社それぞれ)、議事内容。 大体この辺りの情報が必要になります。議事内容は当日になってみないと話の流れがどうなるのか分かりませんが、会議が始まる前に 入力できてしまう部分もあります。そういった点は事前に入力しておくと楽です。

  • 同プロジェクトの過去の議事録を参照しておく

資料関係はプロジェクトごとに共有フォルダなどに格納されていると思います。

その中に参加プロジェクトのこれまでの議事録があれば参照し、なければ他のプロジェクトの議事録でもいいので参照しておきます。

議事録を見ると、その会社もしくは議事録作成者特有の言葉遣い、ドキュメント作成の癖のようなものに気が付きます。

私の場合、議事録独特の言葉遣いに戸惑いました。

思料、思慮、想定、考慮、検討などなど、普段の会話では使わない言葉を議事録作成では使うことになります。

普段の言葉でやり取りされる会議の内容を議事録の言葉遣いに変換して作成する必要がありますので 過去の議事録はできれば参照しておきましょう。 ここで一読して意味が分からない単語は都度調べておきます。

言葉遣いの他にもチェックしておきたいのは、

  1. インデント
  2. 句読点
  3. 改行時の文字の区切り

などでしょうか。

私は議事録をWordで作成しているのですが、項目を箇条書きにする場合手打ちの「・」ではなくツールバーの箇条書きを選択して 箇条書きの「・」を作成しています。 句読点も文章内の分の区切りには「。」を使っているけど、箇条書きの項目の終わりには「。」をつけない、1行の終わりで改行する 際には、変なところで文字が区切れないように改行するなどを気を付けています。 この辺りは会社によってルールがあるかと思いますが、会議の前に確認しておきましょう。

  • プロジェクトの資料はできる限り参照しておき、分からない単語は調べておく

私は進行中のプロジェクトに途中参加しました。 これまでの経緯、進捗などを確認するために資料は自分なりに参照してはいましたが、 全くの未経験なので初回の定例会で話の内容がほぼ分からずに撃沈した思い出があります。

分からない単語が会議の途中で出てくると一瞬頭の中が真っ白になって、気が付くと話がどんどん進んでいて 議事内容が分からなくなります。

過去の議事録の中でどのような項目が決定事項、宿題事項になっているのか見ておくとともに プロジェクトの過去の資料、関連する技術、クライアントHPなど参照できる資料はできる限り参照しておく ことをお勧めします。

  • 音声を聞きながらのメモとりに慣れる 会議と同時並行で議事内容をパソコンのメモ帳に入力していき、後でWordの議事録にまとめています。

やってみると分かるのですが、会議の内容を聞きながら自分が後で見返して議事録起こせる程度にメモを 取るのは案外難しいです。

youtubeニュースを流しながら内容を自分なりにまとめて、後から見返して意味が分かるかという練習も いいかもしれません。

私は何回か定例会に参加して議事録作成がうまくいかない原因は以下であると考えまし。

  1. そもそもタイピングが遅い
  2. 会議で話される内容、単語が理解できていない
  3. 全てメモしようとして途中で息切れする

1→会議の話のスピードに追随できる位のタイピングスピードはあった方が楽です。 スピードと正確さがあれば、その分心に余裕が生まれます。 追いつけていなかったので、タイピングは練習しました。

2→会議内容、単語が分からなかったので、最初から全て理解するのは無理でも少しずつ理解を深めていきました。 特にプロジェクトに途中から参加する場合、自分以外の参加者はこれまでの経緯を理解しているので、 ある程度「前提が共有されている」上で話が進んでいます。 途中参加者はその省略されている「前提」がないので他の参加者より理解に時間がかかるのは当然です。 とはいっても、途中参加者だからと甘えてもいられないので、とにかく毎日コツコツ時間を見つけては資料を見返し、 分からない部分は検索し、それでも分からない場合は人に聞くを繰り返しました。 ほぼ未経験の状態で参加したのでキャッチアップはきつかったです。 そして、それはいまでも続いています。 でも、少しずつ理解できる部分が広がっているのが救いです。

3→会議の内容は実は全て漏らさずメモする必要はありません。 会議の中で特に重要な部分だけを漏らさずメモできていれば問題ないです。 とはいえ、最初は「どこが重要な部分なのか」が分からず全てメモしようとして途中でバテました。 会議は2時間~2時間30分の長さで映画約1本分の尺があります。 それを全てメモしようと思っても無理です。途中で集中力が切れてしまいます。

全てメモらない

全てメモする必要ないと言われても慣れるまで「何が重要なのか」分かりませんでした。

私が重要な点として教わったのは、

  • 決定事項、宿題事項
  • 質疑応答
  • プロジェクトの進行にかかわること(懸念点など)

でした。

会議に出席して何回か内容を聞いていると、大体パターンが見えてくると思います。 参加者の中でクライアントのキーパーソンが発言する時は注意しましょう。 おそらく会議は自社の人間がクライアントに対して定例資料を使いながら報告する形になります。 自分に置き換えて考えてみると分かりやすいのですが、例えば商品、サービスの説明を聞く場面で 問題ないと思っている、自分が理解できている部分というのは黙って相槌をうって聞いていると思います。 口を開くのは気になった部分、引っかかった部分、理解できなかった部分、懸念点などになります。

クライアントのキーパーソンが口を開くとプロジェクトの進捗に関わる事項が出てくる可能性が高いです。

QCDはおさえておく

あとプロジェクトに関わる上では、「QCD」について知っておくと楽になります。

QCDは、品質、価格、納期の頭文字をとったもので、プロジェクトの目標はこのQCDを達成することであるといわれます。

  • Q→品質 auality
  • C→価格 cost
  • D→納期 delivery

これはプロジェクトの進捗を管理する上で気にする必要がある点です。 と同時にクライアントも気にしている点です。 ということは、会議の最中にこの3点に絡んだ議論がなされる可能性が非常に高いということになります。

手を抜くところは手を抜く

辞書登録は積極的に活用しましょう。 楽をできるところは楽をすべきです。 頑張って全て一から打てるのであれば問題ないにですが、私はスピード的に追いつけなかったので、 辞書登録を活用しました。 特に定例会内で何度も出てくる固定の参加メンバーの名前などは辞書登録しておくと、 一文字で省略してメモしておいて後から見直して誰の発言だったのか分からなくなることもありません。

速記ではないですが、自分なりの省略言葉を使ってもいいかもしれません。 結局議事メモは人に見せるものではないので、自分が分かっていればいいです。 そのための省略であれば積極的に行っていき、会議内の重要なポイントを漏れなくメモできている方が重要です。

余裕があれば会議中に宿題事項には印をつけて抽出しておく

定例会で決まった宿題事項はその後のプロジェクトのスケジュール内で解決すべき課題、タスク、Todoなどとして扱われます。 定例会終了後になるべく早くこの決定事項、宿題事項をチームメンバーに共有できると、タスクの割り振りがスムーズにいきます。 タスクの割り振りが素早く決まればそのタスクのスタートが早くなるので、その分プロジェクトの進捗はスムーズになります。 そのために何度か定例会に参加して余裕があれば、会議中に宿題事項には印をつけてメモの本文とは別のところに抽出しておきましょう。 会議が終わったら、抽出した宿題事項の文面を整えて共有します。あらかじめ抽出しておけば、議事メモ全体は漏れがないか 軽く確認するだけで済むので作業時間の短縮になります。

議事録の作成のポイント

実際に議事録の作成にあたって自分なりの注意点をまとめます。

  • 議事録の目的を再確認
  • 三者が目にする機会がある想定で
  • 自分が分かっていることでも初見で見た人には分からない
  • 5W2H(いつ、どこで、なぜ、だれが、なにを、どうやって、いくらで)を意識して抜け漏れがないように
  • 書き終えたらすぐに提出せずに見方を変えて5回は見直す(1回目は誤字脱字。2回目はインデント。3回目は句読点。4回目は議事録独特の言い回しのチェック、5回目は省略、集約できる 箇所がないかチェック等、1回で全ての点に意識を置いてチェックするのは無理があるので何回かに分けてチェックしていきます)
  • 後で見返した時にポイントがすぐに分かるようにクライアントからの要望は箇条書きにしておく

指摘された箇所は自分なりにまとめておく

クライアントに提出する前に、自社内で作成した議事録のレビューをしてもらう機会があるかと思います。 自分が作ったドキュメントをレビューしてもらい、指摘をもらって修正、という経験も今までなかったので初めはビビりながら レビュー結果を見ていました。 ただ、指摘されることはもっともな内容だったので気持ちを切り替えて「一度指摘されたことは二度と指摘されないように」と考えて 指摘事項は自分なりにまとめて、毎回の議事録作成の前に見返して注意点を頭に入れてから作成しています。

まとめ

最初は慣れない議事録作成も一歩ずつできるところから改善していき段々と慣れてきた感じがします。 自分に与えられた仕事はまずはしっかりと行い、次の仕事につなげていきたいです。