年金制度、定年延長で私たちは何歳まで働く必要があるのか。70歳まで働けるのか。

こんにちは、寝てタイガーです。

人口減少と少子高齢化で生産年齢人口の減少に歯止めがかからず、解決策として「高齢者の就業促進を積極的に進めています。

おそらく私が65歳くらいになるころには周りも当たり前のように働いている状況になっているのでしょう。

少し先の話になりますが、今から将来のことを少しでもイメージしてみようと思い調べてみました。

厚生年金の支給開始年齢

男性は2025年にかけて、段階的に65歳に引き上げ。女性は5年遅れの2030年にかけて引き上げられるスケジュールとなっています。

www.nenkin.go.jp

高年齢者雇用安定法

支給開始年齢が引き上げられると定年から年金支給開始までに空白期間ができてしまいます。 この空白期間を解消するために高年齢者雇用安定法があります。

www.nikkei.com

希望する人全員を65歳まで雇用するよう企業に義務付ける法律。企業に(1)定年延長(2)定年廃止(3)契約社員や嘱託などによる再雇用――のいずれかを求める。厚生年金の支給開始年齢引き上げを受け、年金が支給されない空白期間を解消する狙いだ。

平成29年に、この3つの義務の実施状況を集計したデータでは、それぞれ

  1. 定年制廃止→4064社(全企業の2.6%)
  2. 65歳以上を定年→26592社(全企業の17%)
  3. 70歳以上まで働ける→35726社(全企業の22.6%)

となっています。

www.mhlw.go.jp

公務員定年も65歳へ引き上げ検討

政府としまずは公務員の定年年齢を引き上げて、民間にも広げる狙いがあるようです。

記事の中では公務員の定年・年金制度の比較表があるのですが、

  • アメリカとイギリスは定年なし
  • ドイツとフランスは定年を65歳から67歳へ引き上げ

www.nikkei.com

この中で興味深かったのは「最終所得比」でした。

「公務員人事改革」(村松岐夫京都大名誉教授編著、学陽書房)によると、退職直前の最終所得と比べた年金・恩給支給額は局長級の場合、米英は日本の2倍以上だ。日本では年金支給額は最終所得の30%(年529万円)だが、米国は71.5%(同1209万円)で英国は62.1%(同1142万円)に上る。

日本は退職する前と後で海外に比べてギャップが大きいようです。

年金は何歳からもらえるか選べる

現在の年金制度では年金を何歳からもらうのか選ぶことができ、その範囲は60~70歳となっています。繰り下げ支給で支給開始を遅らせると支給額が増える仕組みです。

この範囲を75歳まで広げようとする動きもあります。

toyokeizai.net

diamond.jp

現状では70歳を超えて働いている人たちは厚生年金には加入していないので、収入を得ることはできても受け取る年金が増えることはない。ところが、厚生年金への加入期間が長くなれば、その分将来受け取る年金額は多くなるし、サラリーマンの場合は保険料の半分を会社が負担してくれる。したがって、もし70歳を超えても働こうと考えるのであれば、厚生年金の加入期間が長くなるのは結構なことなのである。

70歳まで働く

現在、高齢者雇用安定法では働く人の希望があれば65歳まで雇用することが義務付けられていますが、これをさらに延長して70歳まで働けるようにする制度案が示されています。

www.fnn.jp

ただ、現行法が65歳までの雇用を「義務」としているのに対して、改正案では65歳~70歳までの雇用はあくまで「努力義務」の範囲のようです。

www.nikkei.com

厚生年金の支給開始年齢と定年を迎える年齢は連動していくでしょうから、ゆくゆくは年金の支給開始年齢も引き上げられていくかもしれません。

70歳ってどんな感じなのか

祖父や祖母を見ていて歳を重ねるってこんな感じなのか、と大体はイメージすることはできても本人が感じていることを言葉で伝えてもらう機会って中々ありませんでした。

自分が70歳になった時に今と比べて体力、気力がどんな感じなのか、イメージするために70歳の方のブログを読みました。

ameblo.jp

私も今年、70歳の誕生日に、家族からお祝いを受けた。

「70年生きる人は、古くから稀である」という意味だが、そのように詠んだ杜甫は8世紀の詩人であり、今から1200年前の70歳と、現代の70歳ではその生活環境や医療介護体制も大きく異なる。

しかし、自分が現実にその年になってみると、やはり「70歳」という年齢は、体力的にも身体の機能という面からみても、間違いなく一つの大きな節目という思いが強い。

「健康上の問題がない状態で、日常生活を送れる期間」のことを、「健康寿命」というが、平成25年の厚生労働省資料でみると、男性は71.19歳だ。

健康を害しても、医療や介護の継続的なサポートのおかげで、健康寿命よりも10年ほど延びて、男性の平均寿命は80.21歳となっている。

要するに、多少の個人差はあるものの、70歳を過ぎると、いつなんどき、どんな病気が発症するかわからない年齢帯に入ったということだ。

健康寿命と平均寿命

寿命と聞くと「いつまで生きられるか」のイメージしかありませんでしたが、WHOは2000年に健康寿命という考え方を提唱しています。

健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」です。

この健康寿命、2016年のデータでは男性が72.14歳、女性が74.79歳となっていますから、前述のブログで述べられていた「70歳が1つの区切り」という考え方は非常に説得力があります。

この健康寿命から日常生活に制限のある「健康ではない期間」が男性で約9年、女性で約12年ほどあり、平均寿命が男性80.98歳、女性が87.14歳となっています。

www.jili.or.jp

男女平均して約10年健康でない状態で生き続けていくというのは、なかなか大変なことだと思いました。

病気で苦しむのであれば、70歳くらいでまだ健康なうちにぽっくり逝ってしまいたいとも思います。

70歳以降どのように生きていけばいいのか

もう1つシニア世代のリアルを伝えてくれるブログがありました。

as0.biz

80歳を越えても元気に動き回っている老人は、体を60歳代から鍛え続けている。80歳になっても自分の体を自由自在に動かせる体にするには、体の筋肉を鍛え続けるしかない。毎日体を動かし続けていれば、体はその生活に順応する。筋肉を使う生活であれば、筋肉は衰えていかない。

80歳代の老人は、足が不自由になる。足の筋肉が急激に衰えて行く。運動し続けている80歳代の老人と普通の生活をしてた80歳代の老人では、動き方が違う。行動範囲が違う。機敏性も違う。食欲も違う。結論として、体力の差が歴然と表に出てくる。

この意味合いで70歳からの10年間は、自分の足で行きたい所に行って食べたい物を食べて人生に悔いのない生活が出来る時間ではないかと感じている。

まとめ

かなり先の話ではるのですが、今のうちから将来どうしたいか考えておき、そのための準備が必要だと思いました。 途中でぽっくり死ぬことも考えられますが、その時はその時ということで。 万が一自分が70~80歳まで生き残ってしまった時に病気で生活を制限されながら生きるのは大変です。今のうちから体を鍛えようと思います。